「適正受診」を心がけることで、医療費のムダ使いが少なくなり、皆さんの納めている保険料の有効活用につながります。また、不必要な検査や投薬なども削減できるため、家計の負担軽減につながります。
①夜間・休日の安易な受診は控える
夜問・休日に開いている医療機関は、時間外に通常診療を行うものではなく、緊急性の高い患者さんを受け入れるためのものです。夜間や休日などに受診すると、通常の医療費に加えて医療費が余計にかかってしまいます。緊急でない場合は、翌朝や平日の時問内にかかりつけ医で受診できないか、いま一度考えてみましょう。
時間外加算 概ね8時前と18時以降 土曜8時前と正午以降 |
休日加算 日曜・祝日 年末年始の休診日 |
深夜加算 22時~6時 |
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初診 | +850円(+2,300円) | +2,500円 | +4,800円 |
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再診 | +650円(+1,800円) | +1,900円 | +4,200円 |
※( )内は救急病院などの場合です。
②小児救急電話相談<♯8000>を利用する
夜間・休日の急な子どもの病気にどう対処したらよいのか、病院の診療を受けたほうがいいのか、といった判断に迷ったときは、小児救急電話相談の電話番号<#8000>をプッシュしてください。小児科医師・看護師から、症状に応じた適切な対処のしかたや受診する病院等のアドバイスを受けられます。
※小児救急電話相談が利用できる時間はお住まいの自治体によって異なります。
③「かかりつけ医」をもつ
自宅や勤務先の近くで信頼できるお医者さんを「かかりつけ医(ホームドクター)=医療に関する最初の相談役」として決めましょう。継続的に受診することで、体質や病歴、生活習慣、健康状態などをトータルに把握してもらえ、適切な治療やアドバイスが得られます。
もし詳しい検査や高度な医療が必要と診断された場合には、適切な医療機関や専門医への紹介状を書いてくれ、紹介なしの場合にかかる特別料金も節約できます。
大病院を紹介状無しで受診した場合の特別料金
医科 | 歯科 | |
初診 | 7,000円以上 | 5,000円以上 |
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再診 | 3,000円以上 | 1,900円以上 |
④「はしご受診」はしない
同じ病気で複数の医療機関を転々と受診する「はしご受診」は控えましょう。次から次に医療機関を変えると、そのたびに初診料がかかってしまいます。
また、行く先々で同じ検査を受ける時間と医療費のむだになり、薬の重複や検査づけによる体への負担も心配です。
金額 | |
初診 | 2,880円 |
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再診 | 730円 |
⑤薬のもらいすぎに注意する
医師は通常、私たちの病気を治すのに過不足のない量の薬を処方しています。
もし飲みきれず、薬が余ってしまうときには、医師や薬剤師に相談しましょう。
⑥薬の飲み合わせに気をつける
2つ以上の薬を飲むと、飲み合わせによっては、効果が弱まったり、必要以上に強まったり、副作用を生じることがあります。このようなことを防ぐため、薬局などで作ってもらえる「おくすり手帳」に、薬の記録を残しましょう。
⑦ジェネリック医薬品を活用する
ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、新薬(先発医薬品)の“特許が切れた後に販売される、新薬と同等の有効成分、効能・効果をもつ医薬品のことです。いつも新薬を服用している方は、価格が約半分のジェネリック医薬品を活用できないか、医師・薬剤師に相談してみましょう。もし不安であれば、一定期間だけ試すことも可能です。
※疾病によってはジェネリック医薬品が使用できない場合もあります。